大岡山のペアハウス

ひとつのマンションの中の違う階に2つの住戸をもち、ひとつを仕事部屋 兼 応接間として、もうひとつを主として寝室スペースとして使用している方のお住まいですが、はじめに、仕事部屋として使っていらっしゃる住戸をフルリノベーションし、すこし時間がたってから、寝室住戸の方をフルリノベーションしました。  住まい手は大学にお勤めの女性で、栄養学につうじた料理づくりが得意な方です。
 
最初にリノベーションした住戸(Pairhouse -Ⅰ)は、シャワーブースとシステムキッチンが組みこまれた〈 理想的なワークスペース 〉としてデザインしました。 このスペースで接客もされるということなので、訪問客が「また訪ねてみたい」と自ずと感じられるようなデザインにするのがよいのかな、と思いました。
ここは、「生活機能をもち、リラックスして仕事ができる普段着的な書斎スペース」であり、同時に、人との交流をさりげなくサポートするような「訪問客をたのしませるフレッシュ感のあるスペース」です。
  玄関のドアを開けると、クランクした廊下のむこうに赤いドアが見えて、訪問客をいきいきと迎えます。
 
もうひとつの住戸(Pairhouse -Ⅱ)は、既存の間仕切りを可能なかぎりなくしてワンルーム型のプランに変更することで、限られた住戸面積の中でできるだけ〈 広さ 〉を感じられるようなスペースを実現しました。
バスルームもフロストガラスで仕切り、明るいデザインにしました。
改修前の玄関は南側からの外光がとどかず、クライアントはそこを明るい雰囲気にと望まれたため、既存の間仕切りを撤去してのワンルーム化で南側の窓面からの外光が部屋の奥までとどくようになったのとあわせて、玄関ホールと主室とを仕切るドアを透光性のデザインにしてみました。

改修前