みなとみらいの家

私のアトリエでは、家具のデザイン・製作の仕事もおひきうけしています。
この事例では、新築マンションのLDKの家具一式とパソコンルーム 兼 ゲストルームの収納家具のデザイン・製作を依頼されました。
 
このお住まいは超高層マンションの高層階にあり、リビングルームからは富士山と丹沢山系が一望されます。クライアントの女性は放送局にお勤めで、来客が多く、ときどきホームパーティをされるということで、そのときに奥行き一間のゆとりのあるバルコニーをリビングルームと一体的に使いたいということでした。
プライベートのときとパーティのときの部屋の使い勝手をあわせて考え、部屋を3つのエリアで構成することにしました。 キッチンのエリア、ダイニングテーブルと飾り棚のエリア、ソファとカーペットのくつろぎのエリア、の3つです。
 
大変料理好きの方ですので、オープンキッチンまわりの食材等やモノの「使いやすくてキレイな収納」がポイントになり、そのための家具を工夫しました(→下段中央写真)。
 この家具は、パーティのときのサービスカウンターをかねていて、システムキッチン側には、ペットボトルやゴミ箱(乳半アクリル製の特注品)などをふくめてさまざまなモノが収納されています。 そして、反対側にはソファが置かれ、そのソファで読書したり、テレビをみたり、まどろんだり… とくつろいでいるときの飲み物などを置ける場所として<照明付のニッチ>をもうけました。 このニッチは視覚上のアクセントになっています。
 
バルコニーについては、ウッドデッキを敷いたり、植物を置いたり…と将来の楽しみをクライアントは語られていて、それで、そうした将来のバルコニー環境の整備の端緒になるような家具、ということで小さな丸テーブルを作りました。 この丸テーブルにはCloud on the Red という愛称をつけてあるのですが、このバルコニーならではの「夕焼け富士」のイメージと共鳴させたデザインです。
 
ゲストルームの収納(→下段右写真)には、寝具一式が入るようになっていて、そのデプスを生かして蔵書を効率よくおさめています。

改修前